

毎月の支出を見直していると、保険料が思ったより大きいことに気づく場合があります。
ほとんど使っていない保障に長く保険料を払っている気がする。一方で、保険を減らして、もしものことがあったら困るのではないか。そんな迷いから、なかなか見直せない方もいるでしょう。
世田谷区で暮らしていると、家賃や住宅ローン、教育費など、毎月の固定費が大きくなりやすい家庭もあります。保険料を少し抑えられれば助かりますが、安さだけで決めるのも心配です。
保険の見直しでは、最初から商品を探すより、まず自分がすでに利用できる公的保障と、家計で備えられる金額を確認することが大切です。
この記事では、世田谷区で保険を見直したい方に向けて、家計に合った保障の考え方や、見直すときの注意点を紹介します。
保険を見直す目的を決める
保険の見直しというと、保険料を安くすることが目的になりがちです。
もちろん、毎月の負担を軽くすることも大切です。ただ、保険料だけを減らし、必要な保障までなくしてしまうと、いざというときに家計を支えられません。
最初に、なぜ見直したいのかを整理してみましょう。
毎月の保険料を少し抑えたい
結婚や出産で家族が増えた
子どもが独立し、大きな死亡保障が必要なくなった
住宅を購入した
転職や独立で働き方が変わった
同じような保障に複数加入している
契約内容が分からなくなっている
老後の固定費を減らしたい
目的が分かると、残す保障と減らせる保障を考えやすくなります。
ただ安くするのではなく、今の暮らしに合わなくなった部分を整えることが、保険見直しの基本です。
まず公的保障を確認する
民間の保険を考える前に、公的な健康保険や年金、勤務先の保障を確認しておきましょう。
病気やけがで医療費が高額になったときには、高額療養費制度を利用できる場合があります。この制度では、公的医療保険が適用される医療費について、1か月の自己負担が一定額を超えた場合に、その超えた分が支給されます。上限額は年齢や所得などによって異なります。
会社員など、勤務先の健康保険に加入している人は、病気やけがで仕事を休み、給与を受けられない場合に、傷病手当金の対象になることがあります。支給条件や金額、期間が決まっているため、自分が加入している健康保険へ確認することが大切です。
ほかにも、遺族年金や障害年金、勤務先の弔慰金、団体保険などを利用できる場合があります。
金融庁も、民間保険への加入を考える際には、公的保険の内容を理解したうえで、必要に応じて民間保険を利用する考え方を案内しています。
何も保障がないと思っていたら、すでに公的制度や会社の制度で一定の備えがあった、ということもあります。
保険で備える金額は不足分から考える
保険は、もしものときに必要になる金額のすべてを用意するものとは限りません。
次のように考えると、必要な保障を整理しやすくなります。
必要になるお金から、公的保障や勤務先の保障、貯蓄で用意できるお金を引く。その残った不足分を民間保険で補う、という考え方です。
たとえば、病気で入院した場合には、医療費だけでなく、収入の減少や家事・育児を外部へ頼む費用が発生することがあります。
一方で、高額療養費制度や傷病手当金、会社の休業制度、手元の貯金を利用できる場合もあります。
家庭ごとに不足する金額は違います。周りの人が入っている保険だから必要、人気の商品だから安心、というわけではありません。
現在の契約内容を一枚にまとめる
保険を複数契約している場合は、まず一覧を作ってみましょう。
保険証券や契約者向けのウェブページを確認し、次の内容をまとめます。
保険会社名
保険の種類
契約者と被保険者
毎月または毎年の保険料
保障される期間
死亡保険金の金額
入院や手術の保障内容
特約の内容
更新の時期
解約返戻金の有無
保険料の払込終了時期
保険金を受け取る人
一覧にすると、似た保障が重なっている部分や、何のために加入したか分からない契約が見つかることがあります。
反対に、必要だと思っていた保障が付いていなかったと分かる場合もあります。
古い契約では、現在の治療方法が保障対象になるか分かりにくいこともあります。不明な点は、自己判断せず保険会社へ確認しましょう。金融庁も、保障対象か分からない場合は、契約先の保険会社へ確認するよう案内しています。
一人暮らしでは死亡保障を大きくしすぎない
一人暮らしで、自分の収入によって生活している家族がいない場合は、大きな死亡保障が必要ないこともあります。
葬儀や住まいの片付けなどに必要なお金を考え、その分を貯金で準備できるなら、死亡保障を小さくする選択肢があります。
ただし、一人暮らしだから保険がまったく必要ないとは限りません。
病気やけがで長く働けなくなった場合、家賃や生活費を自分で負担する必要があります。実家からの支援を受けにくい人や、貯金がまだ少ない人は、医療費よりも収入が減ることへの備えを考えたほうがよい場合もあります。
世田谷区内で賃貸住宅に暮らしている場合は、家賃のほか、更新料や引越し費用などもかかります。しばらく働けなくても生活できる貯金があるかを確認してみましょう。
子育て世帯は残された家族の生活費を考える
子どもがいる家庭では、家計を支えている人に万一のことがあった場合の生活費や教育費を考える必要があります。
必要な死亡保障額は、収入だけで決まるわけではありません。
残された家族の生活費
子どもの教育費
現在の貯蓄
遺族年金
配偶者の収入
住宅ローンの残高
団体信用生命保険の有無
勤務先から受け取れる保障
住宅ローンを組んでいる場合は、団体信用生命保険によって、契約者が亡くなったときなどにローン残高が保障されることがあります。
住宅ローンがなくなる前提なら、その後も住宅費が続く賃貸世帯とは、必要な死亡保障額が変わります。ただし、管理費や修繕積立金、固定資産税などは残るため、住居費が完全になくなるわけではありません。
夫婦共働きの場合も、収入の少ないほうに保障が不要とは限りません。家事や育児の負担を外部サービスで補うことになれば、支出が増える可能性があります。
子どもの独立後は保障を減らせる場合がある
子どもが成長し、教育費の負担が終わると、大きな死亡保障が必要なくなる場合があります。
加入した当時は必要だった保障でも、子どもが独立したあとまで同じ金額を続ける必要があるかは、改めて考えてみてよいでしょう。
老後は収入が減る一方で、保険料が家計の負担になることがあります。
ただし、長く加入している保険をすぐ解約するのは慎重に考えたいところです。年齢が上がったり健康状態が変わったりすると、同じ条件で新しい保険に入り直せないことがあります。
保障額を減らす、不要な特約を外す、保険料の払い込み方法を見直すなど、解約以外の方法を選べる場合もあります。まずは契約先へ確認してみましょう。
医療保険は治療費以外の負担も見る
医療保険を考えるとき、高額療養費制度があるなら民間の医療保険は必要ないのでは、と感じる方もいるでしょう。
高額療養費制度は、医療費の自己負担を抑える大切な制度です。ただし、すべての支出が対象になるわけではありません。
差額ベッド代や入院中の食事代、先進医療の技術料、通院の交通費、家族の付き添い費用などは、別に負担が生じることがあります。協会けんぽも、高額療養費の対象に保険外負担や入院時の食事負担額などは含まれないと案内しています。
また、治療中に働けなくなれば、医療費より収入減のほうが家計へ大きく影響することもあります。
医療保険を見直すときは、入院日額の大きさだけでなく、次の点を確認してみましょう。
貯金で払える医療費はいくらか
働けない期間の生活費をどうするか
傷病手当金の対象になるか
勤務先の休業制度はあるか
家族から支援を受けられるか
通院中心の治療に対応しているか
給付の対象外になる条件はないか
医療保険を厚くしすぎると、毎月の保険料が重くなり、今の生活を圧迫する場合があります。貯金と保険を組み合わせて考えることが大切です。
自営業やフリーランスは収入減への備えも確認する
自営業やフリーランスとして働く人は、会社員と利用できる制度が異なる場合があります。
病気やけがで仕事を休んだときに、どの制度からいくら受け取れるかを確認しておきましょう。
世田谷区の国民健康保険に加入している場合は、高額療養費制度などの給付があります。自己負担限度額や手続きは、年齢や所得、受診状況によって変わります。
一方で、仕事を休んだ期間の売り上げがなくなる人もいます。
医療費に備える保険だけでなく、生活費や事業の固定費をどの程度貯金で持つかも考えておくと安心です。
貯蓄型と掛け捨ては目的で考える
保険には、解約時や満期時にお金を受け取れるものと、基本的に保障を中心とした掛け捨て型の商品があります。
貯蓄型の保険は、お金を積み立てながら保障を持てるように見えますが、保険料が高くなりやすく、途中で解約すると払い込んだ保険料を下回る場合があります。
掛け捨て型は、同じ保険料なら大きな保障を用意しやすい一方、保障期間が終わっても基本的にお金は戻りません。
どちらがよいかは、目的によって変わります。
保障を準備したいのか、老後や教育費のためにお金をためたいのかを分けて考えると、自分に合う方法が見えやすくなります。
貯蓄が目的なら、途中でお金が必要になったときに引き出せるか、手数料や元本割れの可能性があるかも確認しましょう。
更新型の保険は将来の保険料も確認する
加入時の保険料が安くても、一定期間ごとに更新され、年齢に応じて保険料が上がる商品があります。
現在の保険料だけを見ていると、10年後や20年後に負担が大きくなることがあります。
契約内容を確認するときは、次の更新がいつなのか、更新後の保険料がどのくらいになるのかを聞いてみましょう。
保険料が上がる前に見直す場合も、新しい保険へ加入できることを確認する前に、現在の保険を解約しないよう注意が必要です。
新しい保険の審査結果によっては、加入できなかったり、特定の病気が保障対象外になったりすることがあります。
保険を重ねて契約していないか確認する
保険を長く続けていると、似た保障が重なっていることがあります。
たとえば、単独の医療保険に加えて、生命保険の医療特約、勤務先の団体保険、クレジットカードに付帯する保険などへ加入している場合です。
複数の保険から給付を受けられるものもありますが、実際にかかった損害額までしか補償されない保険もあります。
生命保険、医療保険、火災保険、自動車保険などをまとめて確認し、似た名前の保障があれば、それぞれ何を補うものなのか確認しましょう。
ただし、重なっているように見えても、対象となる条件や支払われる場面が違うことがあります。内容が分からないまま解約せず、保険会社へ確認するのが安心です。
火災保険は建物だけでなく家財も確認する
世田谷区で住宅を借りたり購入したりしている人は、生命保険だけでなく火災保険も確認しておきたいところです。
賃貸住宅では、入居時に火災保険へ加入していることが多いですが、更新を忘れて保障が切れていないか確認しましょう。
持ち家の場合は、建物と家財のどちらが補償対象になっているかを見ます。水害や地震による損害は、火災保険だけでは十分に補償されない場合があります。
世田谷区内でも、多摩川に近い地域、低地、内水氾濫が気になる地域など、場所によって考えたい災害リスクが異なります。
ハザードマップを確認したうえで、水災補償や地震保険が自分の住まいに必要か検討しましょう。
保険料だけで補償を外すのではなく、住んでいる建物の構造や階数、周辺環境を見ながら考えることが大切です。
無料相談でも契約を急がない
保険ショップや訪問相談、オンライン相談など、保険について無料で相談できる場所は増えています。
複数の商品を比べてもらえるのは便利ですが、無料相談を行う窓口がどのように収益を得ているかは確認しておきたいところです。
相談先によっては、契約が成立すると保険会社から手数料を受け取る仕組みになっています。
提案を受けたら、次の点を聞いてみましょう。
なぜこの保障額が必要なのか
公的保障をどのように計算したのか
現在の保険を残す方法はないか
保険料が将来上がるか
途中で解約するとどうなるか
保障されない場合は何か
同じ目的を満たす別の選択肢はあるか
その場で契約せず、いったん資料を持ち帰って家族と話してもかまいません。
説明を聞いても分からない部分が残るなら、別の相談先にも聞いてみるとよいでしょう。
世田谷区で医療費の負担が大きくなったとき
世田谷区の国民健康保険に加入している方は、医療費の自己負担が高額になった場合、高額療養費の対象になることがあります。
世田谷区の公式サイトでは、高額療養費の支給や限度額適用に関する手続きが案内されています。入院や治療の予定があり、医療費が高くなりそうな場合は、国保・年金課や加入している健康保険へ早めに確認してみてください。
公的制度を使っても支払いが難しい場合は、医療機関の相談窓口や世田谷区の生活相談を利用する方法もあります。
民間保険へ新しく加入しても、すでに始まっている治療は保障の対象にならない場合があります。目の前の支払いに困っているときは、保険探しだけで解決しようとせず、利用できる制度を確認しましょう。
保険を見直す前のチェック項目
保険を解約したり新しく契約したりする前に、次の点を確認してみてください。
見直す目的がはっきりしている
現在の保障内容を一覧にした
公的保障や勤務先の制度を確認した
同じような保障が重なっていないか確認した
貯金で対応できる金額を考えた
家族に必要な生活費や教育費を計算した
住宅ローンの団体信用生命保険を確認した
更新後の保険料を確認した
解約返戻金や元本割れの可能性を確認した
新しい保険の契約成立前に古い保険を解約していない
保障されない条件も読んだ
家計に無理なく払い続けられる保険料になっている
すべてを一度に決める必要はありません。まず契約内容を把握し、不要だと思う部分を一つずつ確認するだけでも、見直しは進みます。
まとめ
保険の見直しは、保険料を安くすることだけが目的ではありません。
公的保障や勤務先の制度、貯金で対応できる金額を確認し、それでも不足する部分を民間保険で補うと考えると、必要な保障を整理しやすくなります。
一人暮らし、子育て中、住宅購入後、子どもの独立後では、必要な保障が変わります。加入したときのまま長く続けている場合は、今の暮らしに合っているか確認してみましょう。
ただし、古い保険を急いで解約すると、新しい保険に入れなかったときに保障がなくなる可能性があります。内容をよく確認し、必要なら保険会社や相談窓口へ質問しながら進めることが大切です。
保険は、多ければ多いほど安心というものでも、少なければ得というものでもありません。
毎月の生活を圧迫せず、もしものときに本当に困る部分を支えられる。そのくらいのバランスを、自分の家計に合わせて探していきましょう。
注記 本記事は一般的な情報をまとめたもので、特定の保険商品や契約、解約を勧めるものではありません。公的制度の給付条件や保険商品の保障内容は、加入状況や契約によって異なります。見直しの際は、加入している健康保険、年金事務所、勤務先、保険会社などへご確認ください。