

盛岡市で暮らすことを考えたとき、かなり気になりやすいのが、車は本当に必要なのかという点だと思います。地方都市だから車が必須という印象を持つ人もいれば、県庁所在地なら車なしでも何とかなるのではと考える人もいるかもしれません。実際のところ、盛岡市は車がないと絶対に暮らせない街ではありませんが、住む場所や働く場所によっては、車があるほうがかなりラクになる街です。市の公共交通案内では、バスロケーションシステムやバス路線マップなどが整えられていて、公共交通を使うための情報は確認しやすくなっています。
まず、盛岡駅周辺や中心部に近い場所で暮らすなら、車なしでも生活しやすい場面はあります。盛岡駅ビルフェザンには食料品、惣菜、弁当、ドラッグストア、生活雑貨、飲食店などが入っていて、駅まわりで日常の買い物をある程度まとめやすい環境があります。おでんせ館や本館地下にも生活に使いやすい店が入っているので、通勤や通学で盛岡駅を使う人には便利です。駅に近い場所なら、徒歩やバスを組み合わせながら暮らしやすさを感じやすいと思います。
ただ、盛岡市の暮らし全体を見ると、車がある人のほうが動きやすい場面はかなり多いです。盛岡市の公共交通に関する報告書では、2021年の全国都市交通特性調査結果として、本市の公共交通分担率は平日で6.0パーセント、休日で2.4パーセントに対し、自動車分担率は60.3パーセントから76.1パーセントとされています。数字で見ても、日常の移動手段として車の割合がかなり大きいことが分かります。つまり、盛岡市では公共交通がないわけではないものの、実際の暮らしでは車中心の動き方になりやすい街だと言えそうです。
バスについては、中心部へ向かう路線はありますが、どのエリアでも同じように便利というわけではありません。岩手県交通の盛岡地区路線を見ると、盛岡駅前へ向かう系統はある一方で、平日のみ運行や土日祝運休の路線も見られます。たとえば松園方面やみたけ周辺では、平日のみの便や土日祝に動かない支線もあります。バスが通っているから安心と考えるより、実際に自分の通勤時間や買い物の時間帯に使いやすいかを確かめておくことが大切です。毎日使う交通手段としては、エリアによって使い勝手に差が出やすいです。
買い物の面でも、車があると選択肢がかなり広がります。イオンモール盛岡南は本宮七丁目にあり、総賃貸面積約4万2000平方メートル、駐車台数は約2400台です。こうした大型施設を使いやすいのは、やはり車移動を前提にした暮らしの強みです。食料品や日用品、衣料品をまとめて買いたいとき、子ども連れで動きたいとき、仕事帰りに寄りたいときなど、車があると生活の組み立てがかなりしやすくなります。反対に、こうした大型店を普段使いしたいのに車がないと、住む場所によっては少し不便に感じるかもしれません。
では、盛岡市で車が必要な人と、なくても何とかしやすい人の違いはどこにあるのかというと、ひとつは生活範囲です。盛岡駅周辺や中心部に近く、職場や学校も比較的近い人なら、徒歩、バス、必要に応じてタクシーで暮らしやすい可能性があります。反対に、郊外寄りで暮らす人、通勤先が駅周辺ではない人、買い物をまとめてしたい人、子どもの送迎や家族の通院がある人は、車があったほうがかなり負担が軽くなります。盛岡市は市域も広く、便利さが均一ではないので、車が必要かどうかは街全体の印象より、自分の生活動線で考えたほうが現実に合いやすいです。
冬のことも外せません。盛岡市は寒さと雪を見込んで暮らす地域なので、冬になると歩きやすさや移動時間の感覚が変わります。普段は気にならない距離でも、雪道や寒さの中では負担が大きくなることがあります。駅やバス停に近いかどうかだけでなく、冬でも無理なく移動できそうかを考えると、車がある安心感はやはり大きいです。特に早朝出勤や郊外移動がある人は、その差を感じやすいと思います。盛岡市では、車は絶対に必要というより、あると生活の自由度がかなり上がる存在として考えると分かりやすいです。
結局のところ、盛岡市で車が必要かどうかは、住む場所と生活スタイルで決まります。盛岡駅周辺で暮らし、生活の多くを駅前で済ませられる人なら、車なしでも十分考えられます。けれど、郊外に住む人や、買い物、通勤、家族の予定を効率よく回したい人には、車があるほうが現実的です。盛岡市で住まいを選ぶときは、家賃や広さだけでなく、普段どこへ行くのか、冬も含めてどう動くのかまで考えておくと、あとから後悔しにくいです。