

甲府市で暮らすことを考えたとき、かなり気になりやすいのが、車は本当に必要なのかというところだと思います。甲府駅があるので電車やバスでも何とかなりそうに見えますが、実際の暮らしはもう少し細かく見たほうがわかりやすいです。甲府市の資料でも、本市はマイカー依存率が高く、路線バスの利用者減少や公共交通空白地域への対応が課題として挙げられています。つまり、車なしでまったく暮らせないとは言い切れないものの、日常生活は車がある前提で回っている場面が多い地域です。
まず、甲府市が車社会に近い理由のひとつは、公共交通がある一方で、それだけで生活を広く支えるには少し限界があることです。市の案内では、市内の鉄道駅として中央本線の甲府駅と酒折駅、身延線の甲府駅、金手駅、善光寺駅、南甲府駅、甲斐住吉駅、国母駅が挙げられています。駅は複数ありますが、市の別資料では甲斐住吉駅周辺や国母駅周辺は停車本数が多くないことにも触れられていて、駅があるからどこでも便利という感覚とは少し違います。
バスも、甲府駅南口バスターミナルを中心にかなり広く路線があります。山梨交通の案内では、南甲府駅方面、甲府市総合市民会館方面、富士急上阿原車庫方面など、生活につながる路線が出ています。とはいえ、バスがあることと、毎日の買い物や通勤、送迎まで無理なく回せることは少し別です。市の公共交通施策でも、公共交通空白地域の移動手段確保や、既存路線の見直しが必要とされていて、現状のままでは不便を感じる地域があることがうかがえます。
では、どんな場面で車が必要になりやすいのかというと、まずは買い物です。甲府市のアンケートでは、住み続けたい理由として「買い物・飲食など消費生活が便利だから」が上位に入っています。これは市内に生活機能があるという良さでもありますが、その便利さをしっかり使うには、動きやすさがかなり大事です。スーパーやドラッグストア、ホームセンターを何件か見たいときや、まとめ買いをしたいときは、車があるほうがかなり楽になります。
通勤でも同じことが言えます。甲府駅周辺で働く人や、鉄道やバスで生活がまとまる人なら、車なしでも暮らしやすい可能性はあります。ただ、市の計画では、公共交通は重要な移動手段である一方で、マイカー依存率が高いことが前提として書かれています。勤務先が駅前から少し離れていたり、朝早い時間や夜遅い時間の移動があったりすると、車があったほうが現実的になりやすいです。
子育て世帯や家族暮らしでは、さらに車の必要性が高まりやすいです。保育園や学校、病院、買い物先、習い事を一日の中でいくつも回ることになると、公共交通だけで時間を合わせるのは大変になりやすいからです。甲府市が生活しやすいと感じる人が多いのは確かですが、その快適さは車を使って無理なく移動できることに支えられている面もあります。これは観光の目線では見えにくい、暮らしの現実に近い部分です。
一方で、車が絶対にないと無理というわけでもありません。甲府駅周辺に住んで、職場も駅近くで、生活圏をある程度絞れる人なら、電車やバス中心でも暮らしやすい可能性はあります。甲府駅南口バスターミナルは路線数が多く、駅を起点にした移動は組み立てやすいです。なので、甲府市で車が必要かどうかは、街全体の話というより、自分の生活圏をどこまで広げるかで変わると言ったほうが近いかもしれません。
ただ、少し中心部を離れると、やはり車のありがたさは大きくなります。市の都市機能に関する資料でも、甲斐住吉駅周辺や国母駅周辺は駅を中心としつつも、拠点同士のつながりで不足する施設を補完する考え方が示されています。これは裏を返すと、ひとつのエリアだけで全部が完結しにくいということでもあります。住む場所によっては、少し先のスーパーや病院、行政機関へ行くにも車があるほうが動きやすくなります。
まとめると、甲府市で車が必要な理由は、公共交通がないからではなく、暮らしを無理なく回すには車があるほうがかなり楽だからです。駅やバスの路線はありますが、市の計画でもマイカー依存率の高さや公共交通空白地域への対応が課題になっています。買い物、通勤、家族の送迎まで含めて考えると、甲府市では車があることで生活の自由度がかなり上がりやすいです。駅周辺で生活をまとめられる人を除けば、甲府市はやはり車と相性のいい街だと思います。